カイエンに続く弟分として2014年に登場したのが小型SUVのマカンである。
マカンとはインドネシア語で虎を意味するとされ、カイエン譲りの強力な加速力を持つこの車にふさわしい名前といえるだろう。
カイエンよりも一回り小さなサイズが特徴で、日本の狭い道路や街中でも取り回しに優れている。
スポーツカーにこだわり続けたポルシェが、カイエンの登場を経て、さらに実用性を重視したのがマカンだ。
マカンのラインナップはベースグレードに加えて、「S」「GTS」「ターボ」となっている。
モデルについて
コンパクトSUVが売りのマカンだが、結構大きい。実際のボディサイズは全長4680mm×全幅1925mm×全高1625mmと日本基準だとミドルサイズといえるだろう。
基本設計はアウディQ5と共有されているが、Q5よりも幅広で低くなったフォルムのため、アウディQ5との共通性は見えてこない。
マカンの駆動方式はすべて4WDとなっている。
最初受注可能になったのが最高出力340psのV6ターボを搭載するマカンSと、400pxの3.6Lv6ターボエンジンを搭載したマカンターボの2種類。
ドライブトレインは両者共通のアクティブ4WDとなっている。
追加で2014年4月にベースグレードのマカンが登場。2017年6月にはマカンSのエンジンをアップグレードしスポーツシャーシとなったマカンGTSも登場している。
そして2018年12月にマイナーチェンジが行われた。
4灯式LEDヘッドライトや4灯式ブレーキランプを内蔵するテールライトなど、他のシリーズと関連付ける意匠を採用。
インテリアも一新し、ブレーキアシストやレースチェンジアシストといった安全機能も標準装備した。
さらに2021年7月にも一部改良し、全モデルのエンジン出力が大幅に向上している。
マカンの価格について
4気筒エンジンが採用されたベースグレードの価格は737万円。マカンSは901万円、マカンGTSは1,062万円、最上級のマカンターボで1,252万円に達する。
兄弟モデルのカイエンだとベースグレードで1,000万円以上することを考えるとお買い得といえる金額だろう。
マカンターボ発表当時は1,000万円を切る最上級グレードと話題になったが、現在では1,000万円を超えた。
しかし、ベースグレードやマカンSは1,000万円以下を守り続け、ポルシェの中では手の届きやすい価格設定になっていることからマカンの戦略性が感じられる。